知っておきたい!フォーマルウェアの基礎知識
結婚式へのお呼ばれや突然訪れる悲しみの席と、歳を重ねるにつれて増えていくのが礼服(フォーマルウェア)を着る機会です。
お祝いの気持ちや哀悼の意をあらわすためには、そのシチュエーションに合った服装を選ぶことが必要です。
今回は洋装の場合のフォーマルウェアの基礎知識をご紹介します。
「礼服(フォーマルウェア)」とは?
冠婚葬祭の改まった場所で着用する服の総称を「礼服(フォーマルウェア)」といいます。
黒い色の礼服は、「ブラックフォーマル」と呼ばれ、お祝いの場とお悔やみの場の両方で着用されます。
そして、お通夜・葬儀・告別式・法事など、お悔やみの場のための服装を「喪服」といいます。
結婚式などの慶事の礼服
礼服には、参列する場所や立場によって格式があります。
どのような服装がふさわしいのかをよく調べてから準備をしましょう。
正礼装
正礼装は、最も格の高い礼装です。
フォーマルともいいます。
主に新婦、両家の母親、媒酌人夫人が着用します。
◆昼≪18時(冬は17時)まで≫・・・アフタヌーンドレス
・ワンピースやツーピース・スーツなど
・襟元が詰まっている
・袖は長袖か7~8分丈
・スカート丈はロング丈
・肌の露出が少ない
・シルクなどの光らない素材
・アクセサリーはパールやコサージュ
・バッグはシルクやベルベットの布製で小型
・靴は革やサテンなどのパンプス
◆夜≪18時(冬は17時)以降≫・・・イブニングドレス
・オフショルダー・ワンショルダー・ベアトップなど
・胸や背が開いている
・袖なし
・スカート丈はロング丈
・サテンなど光る素材
・アクセサリーはゴージャスな宝石類など
・バッグはビーズやスパンコール、ドレスとの共布など
・靴はドレスと共布またはバッグに合わせるか金や銀など
準礼装
正礼装に準ずる装いが準礼装です。
セミフォーマルともいいます。
結婚式・披露宴に招待された場合にはこちらの装いになります。
◆昼・・・セミアフタヌーンドレス
・アフタヌーンドレスよりも自由なデザインのアンサンブル、ツーピース、スーツなど
・スカート丈は膝丈より下が一般的
・シルクやレース・ウールなど光らない素材
・アクセサリーはパールやコサージュ
・バッグは小型で布製でドレッシーなもの
・靴は革や布製のパンプス
◆夜・・・ディナードレス・カクテルドレス
・ディナードレスは衿なしで袖のついたもの
・カクテルドレスはイブニングドレスより自由なデザイン
・イブニングドレスより肌の露出を抑えたもの
・サテンなど光る素材
・アクセサリーはゴージャスな宝石類など
・バッグはビーズやスパンコール、ドレスとの共布など
・靴はドレスと共布またはバッグに合わせるか金や銀など
略礼装
略礼装は、インフォーマルともいいます。
カジュアルな結婚式・披露宴、また二次会に招待された場合の主流となる装いです。
「平服で」という指定の場合も略礼装となります。
◆昼・・・ドレッシーなワンピースやアンサンブル、ツーピース、スーツ
・カジュアルにならないように気を付ける
・光らない素材
・バッグは小型で布製でドレッシーなもの
・アクセサリーはパールやコサージュ
◆夜・・・ドレッシーなワンピースやアンサンブル、ツーピース、スーツ
・サテンなど光る素材
・アクセサリーはゴージャスな宝石類など
・バッグはビーズやエナメル、シルクドレスなどで小型のもの
・靴はドレスと共布またはバッグに合わせたもの
慶事の礼服の選び方
結婚式といった晴れの舞台で着用する礼服は、その場を華やかにするようなものを選びましょう。
しかしながら、あくまで主役は花嫁さんであるため、派手すぎるドレスや花嫁さんと同じ白い色のドレスを選ぶのはNGです。
結婚式にお呼ばれする機会が多く、いつも同じ服というのが気になる方は、フォーマルウェアのレンタルも最近は多いので、利用してみてはいかがでしょうか?
葬儀などの弔事の礼服(喪服)
喪服にも、弔事の種類や参列する立場によって種類と格式があります。
お悔やみ・悲しみの席では失礼のないような装い方を心掛けたいものです。
正喪服
最も格式ある装いで、公式の葬儀・一周忌までの法要の喪主などが着用します。
現在はこの場合も準喪服を着用する場合が多くなっています。
◆黒のワンピースやスーツ、アンサンブル
・体のラインをひろわない
・襟元が詰まっている
・長袖
・膝下からくるぶしまでの着丈
・光沢のない素材
準喪服
最も一般的な装いで、喪主・親族・近親者や列席者が着用します。
◆黒のワンピースやスーツ、アンサンブル
・体のラインをひろわない
・生地の織りはレース・地味めの織柄を取り入れてもOK
・襟のデザインは自由
・肘や膝を隠す丈
略喪服
急な弔問、お通夜、三回忌以降の法要などに着用します。
◆黒・濃紺・グレーのワンピースやスーツ、アンサンブル
・リクルートスーツ可
・パンツスタイル可
・単品同士のコーディネート可
・肌の露出を控える
・派手に装わない
喪服に合わせる持ち物
◆黒のコート
◆黒のストッキング(略喪服にはナチュラル色も可)
◆黒のパンプス(光沢のないもの)
◆黒の小ぶりなバッグ(原則は布製で金具がないもの)
◆黒のサブバッグ
◆一連パールのネックレス・一粒パールのイヤリング
◆白か黒のハンカチ
◆腕時計(銀または黒)
◆扇子(暑い日)
喪服の選び方
最初の1着を選ぶ場合に気を付けたいポイントについてみていきたいと思います。
アンサンブルを選ぶ
襟が詰まった五分~七分丈の袖丈、膝が隠れる膝丈のアンサンブルは最初の1着におすすめです。
オールシーズン対応ができます。
自分の体形に合ったすこしゆったりしたデザインを選ぶ
長時間座ったり、動き回ったりするので、ぴったりしたデザインでは苦しくなってしまいます。
また、体形の変化で着られなくなってしまうということもあるので、少しゆったりしたデザインにしましょう。
飽きの来ないシンプルなデザインを選ぶ
インパクトのあるデザインを選ぶと、流行や年齢に左右されてすぐに着られなくなってしまいます。
5~6年後の自分もイメージしながら選びましょう。
いかがでしたか?
礼服(フォーマルウェア)の基礎知識をしっかりと頭に入れてマナーを守りながらも、自分らしい1着を見つけてみてくださいね。