都内のローズガーデンで秋バラに癒されよう
日ごとに秋が深まり、やわらかに吹く風が気持ちよい季節となってきました。
10月に入ると秋バラが見頃を迎え、美しい彩りと芳醇な香りで私たちを楽しませてくれます。
都内には、そんな秋バラが咲き誇るローズガーデンがあり、多くの人が訪れます。
バラフェスタなどの催しも開催され、癒されるだけでなく、楽しみもいっぱいです。
今回はバラで有名な庭園のおすすめの3つをご紹介します。
神代植物公園(東京都調布市)
「神代植物公園」は、調布市にある、都立で唯一の植物公園です。
もともとは東京都の街路樹などを育てるための苗圃でしたが、神代緑地として公開されたあと、1961年(昭和36年)開園しました。
園内には、約4500種類、10万株の植物が植えられていて、バラ園、つつじ園、うめ園、しゃくやく園など、30ブロックに分かれたエリアがあり、四季折々の花々を鑑賞できます。
2016年(平成28年)には、大温室がリニューアルオープンしました。
珍しい熱帯植物などが色鮮やかに咲き誇り、冬でも人々の目を楽しませてくれています。
そんな神代植物公園のバラ園は、国際的に評価が高く、世界バラ会連合優秀庭園賞を受賞しているほどの有名な園です。
噴水を中心にシンメトリックに設計された沈床式庭園と咲き誇るバラの花のコントラストが美しい景観を作りだしています。
年に2回、春は5月中旬から6月下旬、秋は10月中旬から11月上旬に見頃を迎えます。
秋には、約300品種、5000株の春よりは小ぶりでありながらも美しい秋バラが咲き誇ります。
そして、バラの開花時期に合わせて「バラフェスタ」が開催されます。
期間中の10月の土・日は8:00から開園し、香りの強い朝のバラを堪能できます。
バラフェスタでは、バラの鑑賞をさらに楽しませてくれる催しがたくさん用意されています。
美しい音色を奏でる「ばら園コンサート」や、園長による「ガイドツアー」などが実施されます。
さらに、バラにちなんだグッズや苗木の販売、ワークショップや講習などもあります。
バラのカフェテラスでは、ふんわりと香る「神代バラのソフトアイス」もいただけます。
また、神代植物公園の近くには「深大寺」があります。
蕎麦で有名な土地ということで参道には多くのお蕎麦屋さんが立ち並びます。
水木しげるゆかりの地であるため、「鬼太郎茶屋」などゲゲゲの鬼太郎にちなんだお店やオブジェなどを見かけます。
バラを楽しんだあとはこちらものんびり歩いてみてくださいね。
神代植物公園
東京都調布市深大寺元町5-31-10
アクセス:
京王線 つつじヶ丘駅よりバスで20分
京王線 調布駅よりバスで20分
JR三鷹駅・吉祥寺駅よりバスで20分
開園時間:9:30~17:00 入園16:00まで
休園日:月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)・年末年始
入園料:
一般・大人 500円
65歳以上 250円
中学生 200円 ※都内在住・在学の中学生は無料
小学生以下無料
都立神代植物公園 園長の採れたて情報
旧古川庭園(東京都北区)
「旧古川庭園」は、東京都北区にある都立庭園です。
武蔵野台地の起伏をいかした作りになっており、北側の丘には洋館、斜面には洋風庭園、低地には日本庭園が配されています。
1956年(昭和31年)4月30日に都立旧古河庭園として開園しました。
この場所は、もともとは明治時代の政治家、陸奥宗光の別邸でした。
彼の次男が古河家の養子となり、大正時代には古河財閥三代目当主、古河虎之助男爵の邸宅となりました。
ニコライ堂などを手掛けたイギリスのジョサイア・コンドル博士の設計により、洋館と洋式庭園が完成し、その後、平安神宮神苑などを手掛けた小川治兵衛により日本庭園が作庭されました。
大正初期の面影をそのまま残した庭園として知られており、多くの人が連日訪れています。
そんな旧古河庭園は季節を問わず美しい光景を見せてくれますが、特にバラの名所として大変有名です。
園内には約100種200株の美しいバラが咲き誇り、芳醇な香りで包まれます。
築100年にもなる歴史ある洋館と彩り豊かな庭園とのコントラストが美しく、異国にきているような気分になります。
バラの見頃に合わせて、春と秋に「バラフェスティバル」が開催されます。
「秋のバラフェスティバル」では、「秋のバラ音楽会」やオリジナルのバラグッズやジェラートの販売などの企画があり、気分を盛り上げてくれます。
洋館である旧古川邸(大谷美術館)では、ガイド付きツアーが行われています。
また、喫茶室では、10月7日から期間限定でバラの香りの「ローズ・ペコ」などの紅茶がいただけるそうです。
開園前に朝のバラの香りを楽しめる「庭さんぽ バラの香りのツアー」も予約制で実施されています。
2019年の応募は既に締め切られてしまったのですが、ぜひ興味をお持ちの方は、来年の募集もチェックしてみてくださいね。
春のバラフェスティバルでは例年、ライトアップも開催されています。
旧古川庭園
東京都北区西ケ原1‐27-39
アクセス:
JR京浜東北線 上中里駅より徒歩7分
JR山手線 駒込駅より徒歩12分
東京メトロ 南北線 西ヶ原駅より徒歩7 分
開園時間:9:00~17:00 入園16:30まで
休園日:年末年始
入園料:
一般 150円
65歳以上 70円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
※洋館は別途入館料が必要
旧古川邸(大谷美術館)
洋館喫茶室 10月は12:00〜16:30(ラストオーダー16:00)
通常は13:00(土日祝は11:00)~16:30分(ラストオーダー16:00)
見学会参加料金:
一般 800円
中学生 400円
小学生以下無料
鳩山会館(東京都文京区)
「鳩山会館」は、文京区音羽の閑静な場所にある洋館です。
内閣総理大臣を務めた鳩山一郎の邸宅として1924年(大正13年)建設されました。
設計は、鳩山一郎の友人で大正・昭和初期を代表する建築家である岡田信一郎が手掛けました。
この洋館では、自由党(現・自由民主党)の創設のための会合や、日ソ国交回復の下準備なども行われ、戦後の政治史の重要な舞台となりました。
老朽化が進んでいましたが大規模な修復が行われ、1996年(平成8年)に記念館として一般公開が始まりました。
現在の館長は、第93代総理大臣の鳩山友紀夫(由紀夫)氏です。
※鳩山家の理念「友愛」精神から友の字が使用されているそうです。
1階にはアダム・スタイル(イギリスの新古典主義建築家のアダム兄弟が確立した室内装飾様式)の応接室や庭を眺めながらひと息つけるサンルームがあります。
そして、2階の記念室には鳩山家の貴重な資料が展示されています。
建物のあちこちに平和の象徴である鳩をモチーフにしたステンドグラスなどの装飾がちりばめられており、思わず見入ってしまう美しさです。
日本のステンドグラス作家の先駆けである小川三知による作品です。
そして鳩山会館といえば、なんといっても季節の花々が彩るイギリス風の庭園が有名です。
5月中旬~6月中旬と10月下旬~11月中旬には、90種類・140株のバラが見頃となります。
イギリス風の洋館をバックに咲くバラの華やかな美しさとふんわりと香水のように香るバラの香りが訪れた人を魅了します。
鳩山由紀夫氏の奥様である「幸」にちなんで命名されて「プリンセス・ミユキ」という大輪のバラも鑑賞できます。
鳩山会館は混雑も少なく、ゆったりとバラの鑑賞を楽しみたいという方にもぜひおすすめします。
東京メトロ有楽町線 江戸川橋駅から徒歩7分 護国寺駅より徒歩8分
都バス 音羽1丁目より徒歩1分
開館時間:10:00~16:00(入館は15:30まで)
入館日:月曜日(祝日の月曜は開館し、翌日は休館)※1~2月、8月は休館
入館料:
一般 600円
シルバー(65歳以上) 500円
学生 400円
小中学生 300円
障がい者 400円 (付添1名は同額)
いかがでしたか?
魅力的な秋バラが楽しめる庭園へ足を運んでみませんか?
優雅な美しさと香りで癒しのひとときを過ごせますよ。