トレンドカラーの不思議
そろそろ春物の新作が店頭で並び始める時期ですね。
寒い冬が終わり、暖かな春がやってくるとあって、心も和やかになるこの頃。
おしゃれに敏感な皆さまは、新しい季節に着るお洋服に迷われている頃ではないでしょうか?
そうなると気になるのが、今年の「トレンド」ではないでしょうか。
アイテム、ディテール、コーディネートと、チェックすべき項目は沢山ありますが
まず、一番に注目したいのが「トレンドカラー」です。
アパレルだけでなく、メイクやヘアカラーにも取り入れられ、
トレンドカラーを意識するだけでその年らしいトータルコーディネートになります。
では、何気なく雑誌やネットで知ることが出来る「今年の流行色」とは一体何なのでしょうか。
一体誰が、いつ、どのように決めて、世界に発信されるのか不思議ではありませんか。
今回は、その「トレンドカラー」についてご紹介いたします。
トレンドカラーが生まれるまで
トレンドカラーといっても、その時流行った色を指すのではありません。
実は、2年後に流行るであろう色を、あらかじめ決められた色なのです。
つまり、トレンドカラーは2年も前から決まっているのです。
インターカラー(国際流行色委員会)という、現在16ヶ国が参加する世界組織が
年に2回の話し合いをして決めていきます。
時代の背景や、感情を反映したカラーの世界観、素材の質感や配色などを元に
20〜30色程度を、インターカラーパレットとして発表されます。
◉参加国
アメリカ・イギリス・韓国・スイス・スペイン・タイ・中国・デンマーク・ドイツ・トルコ・日本・ハンガリー・フィンランド・フランス・ポルトガル
そして、その話し合いの内容をふまえて
インターカラーの中の日本代表である、日本流行色協会(JAFCA)が今度は国内向けにトレンドカラーを決めます。
このJAFCAとは、カラーデザインの向上や豊かな色彩生活を目指す60年以上もの歴史のある団体です。
アパレル、インテリア、メイク、他業種の中でカラーデザインに関連する様々な活動を行っっています。
ここでトレンドカラーが決定し、実シーズンから約1年半前に素材展示会で発表されます。それから、それぞれの業種のメーカーが商品企画、制作に取り掛かるのです。
なぜ、2年前に決められるのかというと、
実シーズンに向けて商品を作るのに、時間が必要だったからです。
ただ、この情報を得るためには素材展示会に行くか、
JAFCAの会員になる必要があります。
気になる2019年のカラーは!
アウェイクニング・オレンジ
色名:アウェイクニングオレンジ Awakening Orange
マンセル値:4.7YR6.8/11.4 系統色名:ストロングオレンジ
JAFCA | 一般社団法人日本流行色協会 | Color Column
カラー選定の背景
「Awakening」とは、「覚醒、気づき」という意味を持っています。元号が変わる2019年、新たな「気づき」をもって新しい時代に向かう、ビビットなオレンジを選定されたそうです。
また、2019年のキーワードに多様性を認めるダイバーシティが注目されるようになることから「コミュニケーション・寛容さ」や、東京オリンピックの開幕が近づいていることから「スポーツ・健康」などが挙げられたそうです。
アソートカラ―(組み合わせる色)
①カームベージュ
②パンチパープル
③ハーツィーズピンク
④インスパイアブルー
⑤コネクティンググリーン
聞きなれないカラーではありますが、見てみるとファッションに合わせやすいオトナな色味です。
ぜひ、チェックしてみてくださいね!
2019年はこれらの色が様々なシーンで活躍するかもしれません。
皆さんもぜひトレンドカラーを取り入れたファッションに身を包んでみてはいかがでしょうか?