後ろ向きになる前に
「人とお話しすることが好き!」「コミュニケーションに自信がある!」と思っていても、いざ接客をしてみるとなかなか思うようにいかずに悩むことがあると思います。
「もう接客業に向いていないのかも。辞めようかな。」と後ろ向きになる前に、ぜひこの記事をよんで試してみてください。
今回は、お客様に喜ばれる接客の基本から接客のコツをご紹介します。
今よりも接客のお仕事が好きになるかもしれません。
忘れがちな接客の基本
まず何よりも大切なのは、【お客様によい印象を与える】ということです。
よい印象を与えるためには、具体的にどうしたらよいのでしょうか。
・常に笑顔を忘れずに
「人の第一印象は10秒以内に決まる」といわれます。
つまりその10秒間の間に、自分の印象を決められてしまうのです。
その短い時間の中で、好印象を持ってもらうためには、常に笑顔でいることがとても大切です。
お客様がショップに入った瞬間、口角を少し上げるように意識した自然な笑顔で、
「いらっしゃいませ」とお声がけをしてみましょう。
また「いらっしゃいませ」ではなく、「ご来店ありがとうございます。」と言って、お客様を迎えるのもおすすめです。
「いらっしゃいませ」だと、お客様によっては「買わないといけない」というニュアンスにとらわれることがあるので、気をつけましょう。
・身だしなみにも気を遣う
アパレルショップの場合、そのブランドの制服もしくは商品を着て接客することが多いと思います。
けれども、身だしなみは衣服だけではありません。
いくらお店のアイテムを着ていても、メイクやヘアスタイルに気をつかっていないと、全体の印象が悪くなります。
スッピンでいることとナチュラルメイクは違います。
ファンデーションやチークで肌色を明るくしたり、髪が長ければきちんと束ねたり、靴や指先まで意識してしっかり身だしなみを整えましょう。
・お客さまの様子を観察する
自分がショップに足を運ぶときのことを想像してみてください。
毎回、購入することが目的でショップへいきますか。
「ちょっと下見がしたいな。」「少し時間があるから今のトレンドを知るためにのぞいてみよう。」
ということもあるかとも思います。
そんな気持ちでアイテムをみているところに「このアイテムおススメです!」「とってもお似合いです!」などとグイグイ接客されると、不快な気持ちを受けますよね。
もちろんアイテムを買いたいと思って、ショップに足をはこんでいるお客様もいます。
お客様が、どういうスタンスでみにきてくれているのか、しっかりと観察をすることが必要なのです。
お客様とお話の仕方
次にお声がけをしてからの気をつけたいポイントをいくつかご紹介します。
・話しかけるタイミングと距離感
ひとつの目安は、特定の商品をじっくり見ているときが狙い目です。
その際、お客様に近づきすぎるのはNGです。
「パーソナルスペース」と呼ばれる自分だけの空間があり、そこに他人が入ってくると不快に感じるといわれています。
自分の空間にいきなりショップ店員が入ってくると、警戒心を持たれてしまう場合もあります。
パーソナルスペースは、ビジネスの場合、120センチくらいといわれています。
初対面の場合、お客さまの正面からではなく横から、可能であれば「右側」からアプローチしてさりげなく近づきましょう。
人は本能的に心臓を守ろうとするので、心臓のある左側ではなく右側から話しかけたほうが、警戒心が低くなります。
興味を持ってもらえたり、最後に一押ししたいときだけ少し距離を詰めるのもOKです。
・コミュニケーションの仕方
まずは雑談から始めましょう。
楽しく会話をすることで警戒心が薄れていき、お客様も自分の気持ちを伝えやすくなります。
その際、ため口やフランクすぎるのはやめましょう。かといって堅苦しい敬語もNGです。
少し雑談をし終えたら、お客様のお話を聞きましょう。その際、必ず相づちを打つことを忘れずに。
また、お客様のお話を反復することも大切です。そうすることで、ちゃんと話しを聞いてくれているんだと感じます。
アイスブレイクをし終えたら、いよいよ本題です。
お客様がどういった経緯で足を運んでくれたのか、どんな商品をさがしているのかを伺います。
その際、お客様の服装をチェックして、どういったテイストの服を着ているか確認しましょう。
そうすることによって、お客様へのコーディネートがしやすくなります。
・悩んだときは選択肢を与える
お客さまが購入自体を迷っているときに、複数の選択肢を示すことで購入するかしないかではなく、AとBの商品ならどちらがよいか?と比較して決めてもらう方法です。
こうすることにより、お客様はどちらかを購入をしようかな、という気持ちにかわってくれます。
・トータルコーディネートも提案してみる
服は1枚ではなかなか完成しません。いくつかを組み合わせることにより、コーディネートができあがります。
お客様が気になるアイテムがあるけど、購入を悩まれているときは、トータルコーディネートでいくつか提案してみましょう。
もしかしたらコーディネート一式で購入してくれるかもしれません。
いかがでしたでしょうか。
少しずつ取り入れてみてください。実践するとコツをつかむことができます。
接客の仕方は人それぞれです。
自分なりの接客スタイルを身に付けてください。