ラルフローレンのはじまり
ラルフローレンといえば、ポロシャツとイメージできるほど認知度が高く、その人気も目を見張るものがあります。
ポロプレーヤーのワンポイントロゴはおなじみです。
しかし、その地位に登りつめるまでには、どんな歴史を歩んできたなのでしょうか。
本日はラルフローレンについてご紹介したいと思います。
創設者のラルフローレン(本名はラルフ・ルーベン・リフシッツ)はアメリカ、ニューヨーク・ブロンクス生まれのファッションデザイナーで、創設者の名前がブランド名になったファッションブランドです。
セールスマンとしてブルックス・ブラザーズで勤めた後、1967年にラルフ ローレンはネクタイを製造、販売する「ビュー・ブルーメル」にデザイナーとして採用されました。
当時の常識を覆したラルフローレンのデザインしたネクタイは新たなトレンドを作り上げました。彼のアイデアで、贅沢な素材を使ったネクタイを売ることとなります。
それが大ヒットし、1967年ノーマン・ヒルトンの財政支援のもと、ネクタイ店を開業し
自身のブランド「ポロ」(Polo) の名で手作りした高級ハンドメイドネクタイ部門を開設することになります。
翌年1968年メンズウェアを手がけるポロ・ラルフ ローレン社(Polo Ralph Lauren)を設立し、コレクションを発表します。
イギリスの伝統的なスタイルをアメリカンテイストにアレンジし、機能性とカジュアル感を出した新しいファッションスタイルを打ち出しました。
◎コティ賞の受賞で注目を集める
1970年、メンズウェア部門でファッション界のアカデミー賞とも称されるコティ賞を受賞、その翌年には、レディースウェアを発表し、上品でクラシカルな製法のもと伝統的なテーラードスーツが話題となりました。
そして、初の1号路面店をビバリーヒルズにオープンし、ポロプレイヤーロゴが初めて登場したのです。
70年代後半にはウッディ・アレン監督でアカデミー賞受賞作品の「アニーホール」の衣装を手がけました。
特にダイアン・キートンの衣装は、マニッシュスタイル、アニーホールルックと称され、一世を風靡しブームを巻き起こしました。
◎栄光と挫折、そして復活
順風満帆だったはずのPOLOビジネスは、1990年に湾岸戦争の火蓋が切って落とされると、急速な景気後退と共に苦境に立たされることになりました。
取引先の百貨店が相次いで倒産し、窮地に陥りました。
そして1993年に株式の約3割をゴールドマン・サックスへ売却しました。
後日、ラルフ氏は「このときが人生で最大の苦渋の決断だった」と回想するほどでした。
終戦後、クリントン政権下で貿易赤字(経常赤字)と財政赤字が一時的に解消されていくにつれ、ラルフローレンも立ち直っていくのでした。
その勢いで、1997年にはゴールドマン・サックスに導かれ、ニューヨーク証券取引所で
株式公開も果たすのでした。
一夜にして5億ドルを手に入れたラルフ氏と2億3000ドル余りを得た会社は有頂天となって、翌年には早くも業績を下方修正。
同時期に人種差別問題でも訴えられ、一気に株主と世の中からの信頼を失い、株価は大暴落しました。
そこからは社外に人材を求め、経費削減に乗り出し、合理化を進め、マーケティングを練りなおして、さらなるラグジュアリー路線に舵を取り、ブランドは生まれ変わっていきました。
21世紀に入ると、ブランドは再編され、業績はまた右肩上がりで推移していきました。
◉ブランドの革新
1986年にはパリにアメリカ人デザイナー初となる路面店をオープン。
そして90年代は新しい派生ラインや他ブランドとのライセンス締結を発表します。
2006年にはアジアの旗艦店となる、ラルフローレン表参道をオープンさせました。
スポーツ界への関心も高く、2006年から2010年までウィンブルドン選手権のユニフォームも手がけています。
また2008年の北京オリンピック以降から5大会連続で、オリンピック・パラリンピックアメリカチームの公式ユニフォームを担当しました。
それほどまでにラルフローレンはアメリカの象徴ともいえる存在として見なされたブランドへと登りつめました。
ラルフローレンのこだわり
◉ライフスタイルの提案
商品展開数の多さもラルフローレンの特徴の一つです。
コレクション、メンズラインのパープル、ブルー、ポロラルフローレン、ダブルRL、レディースラインではローレン、キッズライン、ベビーライン、ゴルフ用ライン、ホームコレクションに至るまで派生ラインを様々展開しており、コレクションはブランドの最上位に位置づけられています。
その他、バッグ、シューズ、ペット用品、時計、香水、化粧品、さらにはレストランやリゾートホテルまでを展開する一大ファッション王国となりました。
ラルフローレンが提案しているのは、クラシックなアメリカらしいライフスタイルなのです。
◉カスタマイズサービス
2004年春、ラルフ ローレンの定番を自由自在にアレンジできるという嬉しいサービス「クリエイト ユア オウン」が開始されました。
フラッグモチーフのロゴも刺しゅうでき、簡単なオーダー方法で世界に一枚だけのオリジナルを完成できます。
シーズン毎にアップデートを重ね、豊富なバリエーションのお洒落な1枚をカスタマイズできるまでに進化しています。
サプライズギフトとして家族や好きな人への贈物や、ご褒美に自分へのプレゼントとしてカスタマイズしてもいいでしょう。
誰もが自分の思い描く最高のラルフ ローレン像をカタチにすることができるサービスです。
ぜひ、利用してみたいですね。
創業から約半世紀を経た今日、アパレル以外にも、ファッション雑貨から生活アイテムに至るまで幅広い商品数を扱う総合ブランドに成長したラルフローレンは全世界で展開しており、今後もどのようにブランドを展開させていくのか楽しみです。
◉ロゴマークへのこだわり
アメリカの伝統を受け継ぐスタイルがラルフローレンのこだわりです。
伝統的でレトロなスタイルを現代の流行ともマッチさせながら生まれるデザインは
ラルフローレンならではです。
ラルフローレンの商品の中でも有名なポロシャツがあります。
胸元にデザインされているポロマークがアクセントとしてあしらわれており、男性を中心に人気が高くゴルフウェアとしても利用する人も多くいます。
シンプルなタイプから遊び心があるタイプまで幅広いレパートリーが用意されています。
世界にはポロシャツを手掛けているブランドが多数あり、ロゴマークを胸元にデザインするなど様々な手法で自社の存在感をアピールしています。
ラルフローレンでは欧米の紳士が馬に乗って行う団体競技「ポロ」を象徴するマークが基調ですが、このマークは、全体のバランスをみながら、多くのラルフローレン商品に、さりげなく取り入れられています。
ラルフ・ローレンがブランドに寄せる愛情やその想いはコンセプトでもある、豊かなライフスタイルへの願いがこのロゴマーク刺繍に込められています。
さらに使用されている刺繍は、900もの細かいステッチから構成され、全体として均一ではなく、全体のバランスを考慮し、大きさや配置にも工夫が施されているのが特徴です。
ロゴの1つとっても、思いや工夫の多様性には驚かされるものがあります。
◉ワイシャツへのこだわり
ラルフローレンのワイシャツは、イギリスの伝統的なカントリー調をベースとし、機能性とデザインにアメリカンテイストを取り入れています。
ラルフローレンのデザインの特徴は、アメリカの上級ファッションのイメージが濃厚であり、上品かつ洗練されたデザインに仕上がっているところです。
とくに小さな襟で統一されているデザインが特徴のポロ ラルフ ローレンは基本ラインです。
チェック柄やピンクやブルー、イエローなど様々な用途で着用できるカラーバリエーションを有しているため、幅広い年代から受け入れられられています。
◉ネクタイへのこだわり
深い歴史を持ち、今もなおアメリカントラディショナルを受け継ぐラルフローレン。
創立当時から人気が絶えない正統派ブランドのネクタイです。
ネクタイの価格は、1万円〜2万円程度でシルクであったりカシミヤ製であったりと
素材やデザインの違いで価格設定がされています。
ブランドのモチーフやポニーなどがあしらわれたネクタイがラルフローレンの人気傾向となっています。
ネイビーストライプや、レッドが差し色に入ったデザインのネクタイも同様に人気を集めています。
アメリカンテイストでブランドを象徴したレッドやネイビーなどのデザインが特徴的です。
また深いグリーンとゴールドのライン、ボルドーテイストのレッドのデザインのネクタイなどは、伝統的なアメリカンスタイルを表現しており、創業当時からのデザインのこだわりを感じます。
ストライプやチェック、ドット、レトロといったデザイン豊富なラルフローレンのネクタイをもしプレゼントする機会があれば、ネクタイから始まったラルフローレンの想いを想像しながら売り場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
◉人気であるがゆえに偽物も
ラルフローレンは人気がゆえに偽物も多く出回っています。
USオープンテニスのオフィシャルスポンサーとなった記念に、ビッグポニーが公式ウェアとして発表されました。
いまやテニス界だけではなく、ファッションとしても十分に機能しているビッグポニーの刺繍ですが、しっかり刺繍されているというのもあって品がありインパクトであり、
人気が高い品となっています。
しかし、人気ゆえに偽物も多く存在しています。
公式サイト以外で、安く販売されているネットショッピングを利用される際は十分気を付けましょう。
◉ラルフローレン偽物の見分け方
偽物なのに精巧につくられている悪質な場合もある中で、パッと見では判別が難しいこともあるかと思います。
見分ける際は、色々な角度から確かめてみましょう。
タグ部分に日本の代理店名が表記されていれば正規品だと判断できる材料になりますが、中には代理店名までタグにコピー表記してある悪質な偽物も存在します。
但しその場合は代理店名のみの表記であり、住所や電話番号まではタグに表記されていないので疑う必要があります。
では他にどういうところを注意して見るのか判断材料をいくつかご紹介します。
1、トレードマークでもあるポニーも本物は
4本の脚と尻尾がありますが、偽物は刺繍が荒く、足の本数が少なかったり、新品なのにぼやけた輪郭になっている。
2、ポニーの刺繍も本物は、立体的で緻密に縫製されていますが、偽物の刺繍はのっぺりしている。
3、袖のナンバーの刺繍も本物は、緻密でワッペンのようにしっかりしていますが、偽物は刺繍に隙間があり下地(ボディ)が透けて見える。
4、ビッグポニーの裏側も本物は刺繍の補強布がポロスティックまでしっかりと施されている。
5、襟元のタグも本物は折り返し部分の四隅がしっかりと補強されていて、補強がないものは偽物の可能性が高いです。
6、極端に安価のラルフローレンは偽物の可能性が高い。
7、中国製、インドネシア製、フィリピン製などでも本物があります。
(HPより引用)
もし持っているものが韓国製、シンガポール製は、オールドラルフだったりする場合もあり、それは現在生産されていない分、逆にレアで価値があるものなのでお間違いなく。
ラルフローレンの慈善活動
皆さんは、ピンクポニーというのをご存知でしょうか?
2000年にがん治療・がん研究のための基金として立ち上げられたラインで、ピンク色のポニーロゴがトレードマークです。
今や長く生き残る企業になるためには、社会貢献、慈善活動を積極的に取り組むことが
重要な時代になりつつあります。
ラルフローレンは10年以上にわたり世界中でがんの早期発見、診断、治療に関する知識を
向上させ、医療格差をなくすことを目的とした慈善活動を続けています。
そして2017年新たに行ったのは、SNSを使ったキャンペーンです。
インスタグラム、ツイッター、フェイスブックでハッシュタグ「#PinkPony」「#JapanPinkPony」
と付けた画像の投稿、あるいはその投稿への「いいね」で1ドル(約110円)を寄付するといった、今の時代にマッチした活動を開始しました。
また毎年恒例のウォーキングイベント「ピンク ポニー ウォーク」では、がん予防と治療の啓発運動として表参道、外苑前エリアを歩き、表参道の旗艦店がピンク色にライトアップされました。
そしてこの活動は、がん撲滅啓蒙活動になるだけでなく、社員のチームワークが高まり、社員一丸となったチャリティーは多くの人を巻き込み、お洒落で楽しいムーブメントへと成長を遂げているのです。
いかがでしたでしょうか?
今回述べた以外にも、ラルフローレンにはまだまだたくさんの魅力が詰まっています。
店舗を訪れた時や、商品に触れる機会があれば、まずロゴや内装などにも注目してみてるのも一つの楽しみですね。
もしあなたが今、流行を追いかけることに違和感を覚え、トレンドを追いかけるのではなく、流行の半歩先を進むライフスタイルを提案することに興味を持っているのなら、ラルフローレンへの転職はいかがでしょうか。
高級ブランドであり続ける独自の世界観やマーケティング力などがあるので、吸収する機会にも恵まれ、自身の成長、キャリアアップへとつながることでしょう。