挨拶のマナー
人間関係を築いていく上で、欠かせない挨拶。すれ違った時に気持ちよく、「おはようございます!」とお互いに声をかけあうだけで、とても気分良く一日が始められるものです。
挨拶が出来る人と出来ない人で、印象の良し悪しが決まってしまいます。
挨拶は、社会人としての最低限のマナーであり、仕事を円滑に進める上でも大切な役割を担っています。
◆挨拶の仕方
挨拶は、こちらから先に行いましょう。その際は、状況にもよりますが、なるべく明るい笑顔で、相手の目を見て、はっきりとした声で出来るように心がけたいものです。
◆社内における挨拶
出勤時 おはようございます。
離席時・外出時 ○○にいってきます。ただ今、戻りました。
いってらっしゃい。おかえりなさい。
退社時 おつかれさまでした。お先に失礼します。
◆接客における挨拶
接客をする際の基本の言葉をまとめたものを、「7大接客用語」と呼んでいます。
いかもおおあしと覚えておきましょう。
お客様に感謝の気持ちを込めて、丁寧な接客を心がけましょう。
い いらっしゃいませ
か かしこまりました
も 申し訳ございません
お お待たせいたしました
お 恐れ入ります
あ ありがとうございました
し 少々お待ちください
◆お辞儀について
挨拶の言葉とともに、お辞儀をし、頭を下げます。
お辞儀には3種類あります。
①会釈(角度15°)
同僚や上司とすれ違った時や、来客時に行います。
軽く前傾するお辞儀で、上体を腰から15度程傾けます。
②敬礼(角度30°)
さまざまな場面で使用されるお辞儀です。
取引先やお客様、目上の方に敬意を持って行います。
会釈よりも30度まで角度を深くします。
③最敬礼(角度45°)
感謝を伝える場面、謝罪時、重要な依頼時、冠婚葬祭の場面などで使用します。
45度まで最も深く頭を下げます。
敬語のマナー
敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。
それぞれどんな役割を持っているのでしょうか。
正しく使用する事で、相手への敬意がきちんと伝わりますよ。
①尊敬語
取引先の方、上司、先輩など、目上の人に対して使用します。
◆お、ご、御、貴などの接頭語を名詞の前につける。
例 お名前、ご家族、御社、貴社
◆敬語動詞
例 言う→おっしゃる 食べる→召し上がる
◆れる、られるをつける。
行く→行かれる 話す→話される 来る→来られる
②謙譲語
自分の動作や状態に対してへり下った表現をし、相手への敬意を示します。
◆小 弊 拙 どもなどを名詞の前後につける
例 小職 弊社 拙宅 私ども
◆敬語動詞
例 言う→申し上げる あげる→差し上げる
◆お〜する ご〜いただくとつける
例 お伝えする ご招待いただく
③丁寧語
相手に敬意を表し、改まった気持ちで言葉遣いを丁寧にします。
◆お・ごを名詞の前につける
例 お庭 ご自宅
◆です・ます・ございますを語尾につける
例 この資料です 急ぎます こちらでございます
敬語を誤って2つ使ってしまう、二重敬語にも気をつけなければなりません。
例 お帰りになられる→お帰りになる
ご一緒させていただく→ご一緒する
ビジネス会話
では、最後に、ビジネス会話のポイントを確認していきましょう。
◆5W1H
会話の際に意識したいのは、いつ(when)、どこで(where)、誰が(who)、何を(what)、なぜ(why)、どのように(how)のことを指す、5W1Hです。
要点をまとめて情報を的確に伝える事が大切です。
また、結論を先に述べ、その後に相手の反応を見ながら説明をしていくと、相手が理解しやすいです。
はっきりとした発音と適度な音量で、語尾まで明瞭に話しましょう。
◆クッション言葉
相手に依頼をしたり、お断りをしたりする時に、直接的な表現にならず、柔らかい印象を与える言葉です。
恐れ入りますが、申し訳ございませんが、あいにくですが、差し支えなければ、誠に恐れ入りますが、など。
命令にならず、相手に不快感を与えにくいので、是非、そのような場面では使用しましょう。
◆ビジネス敬語
ビジネスで使用する敬語はとても多いので、混乱しがちです。正しい敬語にすぐに変換して、
適切な場所で使用できるように、しっかりと覚えておきましょう。
私→わたくし
私達→わたくしども
自分の会社→弊社 当社
相手の会社→御社 貴社
今日→本日
明日(あした)→明日(みょうにち)
さっき→先ほど
もうすぐ→まもなく
今度→この度
とても→大変
すごく→非常に
分かりません→分かりかねます
久しぶりです→ご無沙汰しております
すみません→恐れ入ります
席にいません→席を外しております
面倒ですが→お手数ですが
◆目上の人に使わないようにしたい表現
・了解しました→承知いたしました かしこまりました
・ご苦労様です→お疲れ様です
・おられますか→いらっしゃいますか
いかがでしたか?挨拶をきちんと行い、正しい敬語を使用し、ビジネス会話を身につけると、
相手から一目置かれ、信頼を得る事が出来ます。オフィスでも接客の場でも、様々なシチュエーションで役に立ちます。
是非、今一度、初心に立ち返り、自分はきちんと出来ているか、確認してみてくださいね。