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【第3回】店舗のマネジメントプラン創り② 販売計画を決める / ファッション販売レベルアップ講座【全5回】

 

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ファッション販売における販売計画の設定 - 売上予算の細分化 -

第3回はいよいよ具体的な販売計画の設定について見ていきます。
まず最初に確認すべきことは、目標である売上予算です。

シーズナリティ(季節変動)が比較的強いファッション販売では、前年と比較して目標を評価することが大切です。その上で、店舗の売上を「客単価×買上客数」に落とし込みます。

目標を単純に売上高としてのみ捉えるのではなく、客単価と買上客数のどちらかの変数をどの程度前年から伸ばすことで予算達成をするのかに細分化しておくことが大切です。

このようにしておけば、

「客単価を上げるために有効なトークは?」
「買上客数を上げるために接客時にできることは?」

といった、具体的なアクションにまで指示を落とし込むことができます。
また、予算達成に向けた進捗が良いのか悪いのか、悪いとしたら客単価と買上客数のどちらに問題があるのかを明確にすることができます。

さらに、前年と比較することで、何をどの程度改善する必要があるのかをはっきりさせることができます。

指示を受けるスタッフの立場からしても、ただ「売上を上げなさい」と言われるよりも、「去年よりも平均で500円、お買い上げ頂く合計金額を増やせるようにしましょう」と言われた方が、現実味があって行動がしやすくなります。

目標設定はさらに細かくすることもできますが(例:客単価=商品平均単価×セット率/買上客数=入店客数×買上率)、最低でも客単価と買上客数それぞれに対しての目標値を落とし込むことが必要です。

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ファッション販売における販売計画の設定 - 商品ごとの販売計画 -

次に商品ごとの販売計画を立てます。

商品サイクルが短くなり、多様な商品を少しずつ生産する(少量多品種)方法が主流になっている昨今、店舗には毎週のように新商品が納品されます。

そのような商品群に対し、

「どのような打ち手を講じていくのか」
「売上を支えるべく、特に注力すべき商品は何か」

を決めることが大切です。


その際に考えるべきことは、大きく分類すると、
VMD計画(ディスプレイや動線設計など)と
販促計画(イベント・DM・メールマガジンなど)
接客計画
の3つです。

「入店動線に合わせた陳列場所を確保する」「ポップを用意する」「商品のセールスポイントをスタッフ全員で共有し、トークに落とし込む」「セット提案に組み込む」など、VMDと販促と接客のそれぞれに対しての具体的な打ち手を立てます

モノが大量にあふれている昨今、「新商品だから売れる」という時代ではありません。売上を上げていくためには、商品ごとに工夫を積み重ねることが必要です。商品も多く、最初からすべての商品に対して計画が立てられるわけではないかもしれませんが、少なくとも主力商品に対しては必ず計画を立てましょう。

それを繰り返すことで、打ち手の種類も増えますし、実行力も上がります。

店舗やスタッフのパワーアップに必ずつながる内容ですので、是非実行しましょう。

講師の紹介

株式会社エムオーティクリエイション
代表取締役社長 川内由加

・サービス・マネジメント・コンサルタント
・キャリアカウンセラー
 <米国CCE. Inc. 認定GCDF>
・国家資格キャリアコンサルタント
サービス介助士認知症介助士
 <公益財団法人日本ケアフィット教育機構>
・英国国立ウェールズ大学院 経営学修士MBA
 <MBA, The University of Wales, UK.>
桜美林大学院 老年学修士
 <桜美林大学老年学研究科シニアライフ研究会所属>
・経営倫理士
 <特定非営利活動法人日本経営倫理士協会 主任フェロー研究員>
特定非営利活動法人戦略的CSR研究会 理事

1982年 関西学院大学卒業後、株式会社ワールドへ入社。株式会社ワールドで、人事部・タケオキクチ事業部・株式会社ワールドストアパートナーズ(ワールドグループ販売会社)の代表取締役を経て、2001年にエムオーティクリエイションを設立。