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【第2回】店舗のマネジメントプラン創り① ビジョンを決める / ファッション販売レベルアップ講座【全5回】

 

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ファッション販売における店長の仕事とは?

第2回からはいよいよ具体的な店長の仕事の中身を見ていきましょう。

販売における店長の仕事は予算管理や販売計画づくりに始まり、人材の育成や問題解決など、仕事は多岐にわたります。特に経験が浅い間は、ついつい見逃してしまったり、抜け漏れが出てしまったりしがちです。

本講座の中身を一枚のシートにまとめた「店舗マネジメントシート」を用意しました。このシートの中身に沿って、順番に店長の仕事の内容とポイントを解説していきます。


まずは店舗のビジョンづくりから解説をします。

 

【ビジョン(例)】

リピート率100%。お客様がファンになって思わず友人に紹介したくなるようなお店にしたい

 


販売の仕事をしたことがある人であれば、実感値をもって理解できると思いますが、店舗の有様は店長次第で大きく左右されます。

店舗を生かすも殺すも店長次第とも言えるため、まずは自分自身のぶれない軸を持つことが重要です。

どのようなお店にしたいのかを考え、明確な言葉に落とし込んでみることは、軸づくりをする上で有効な方法です。


さらに、店長はスタッフにどのようなお店にしたいのかを伝え、スタッフが自らその実現へ向けて行動を起こすよう導くポジションです。したがって誰もが理解しやすく、共感を得られるビジョンがあると、良い影響を波及させやすくなります。

ここで大切なことは、「ビジョンとして掲げた以上、実現につながる具体的なアクションや指示を一貫して発信し続ける」ことです。

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ビジョンの具体化と継続的な発信の重要性

たとえばこのようなケースを考えてみてください。

店舗オープンにあたって、あなたはお客様に最高のサービスを提供するために、技量の優れたベテランのスタッフだけを様々な店舗から集めてきたとします。

スタッフはベテランばかりでオペレーションはスムーズに回りそうなため、実務面では得に心配することはなさそうです。

さてこのような状況の場合、店長であるあなたは、何もしなくても良いでしょうか?このスタッフ達がいれば、自動的に最高のサービスが提供され続けるでしょうか?

 

机上論では、何の苦労もなく最高のサービスを提供できそうですが、現実にはそう簡単にはいきません。

「『最高のサービス』とは何か」の定義も人によって異なり、また、ブランドが体現したい世界観も時と場合によって変化することもあるのが現実です。

何をもって『最高のサービス』とするかを、具体的な行動レベルで共有した上で、店長自らが体現し、繰り返し発信し続けなくてはなりません。

スタッフが「良かれと思ってやったこと」を後出しで否定されれば、メンバーのモチベーションは下がってしまうでしょう。また、場合によっては必ずやった方が良いと思っていたとしても、判断がつかず行動に結び付けられない場合もあります。

そういったケースを防ぐためにも、判断基準となるビジョンを具体化し、繰り返し発信していくことが必要です。

顧客の感動につながるような素晴らしい接客やサービスは、一朝一夕で作りだされるわけではありません。継続と繰り返しが大切です。まずは、自分自身がこれを実現したいと強く思うことができ、スタッフにとって分かりやすく自信をもって語ることができるようイメージを固めましょう。

講師の紹介

株式会社エムオーティクリエイション
代表取締役社長 川内由加

・サービス・マネジメント・コンサルタント
・キャリアカウンセラー
 <米国CCE. Inc. 認定GCDF>
・国家資格キャリアコンサルタント
サービス介助士認知症介助士
 <公益財団法人日本ケアフィット教育機構>
・英国国立ウェールズ大学院 経営学修士MBA
 <MBA, The University of Wales, UK.>
桜美林大学院 老年学修士
 <桜美林大学老年学研究科シニアライフ研究会所属>
・経営倫理士
 <特定非営利活動法人日本経営倫理士協会 主任フェロー研究員>
特定非営利活動法人戦略的CSR研究会 理事

1982年 関西学院大学卒業後、株式会社ワールドへ入社。株式会社ワールドで、人事部・タケオキクチ事業部・株式会社ワールドストアパートナーズ(ワールドグループ販売会社)の代表取締役を経て、2001年にエムオーティクリエイションを設立。